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『こどなの階段/南波志帆』 [邦楽ロック10年代]

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こんばんは。
暑いですね。
ふと気がつくと、夏?
不意打ちの夏。
夏は青春の季節。
二度と戻らない人生の夏。
強引に青春真っ盛りなシングルを御紹介しましょう。

夢見る17歳(セヴンティーン)、南波志帆さんです!
このブログでは初登場ですが、2008年にデヴューしたGIRL POP界の生徒会長!って感じの有望な女の子。デヴュー時から応援してます。
そんな彼女の2枚目のシングルはタワーレコード限定、4曲入り(+カラオケ1曲)で出血価格の¥500。
タイトルは『こどなの階段』。
作詞をbaseball bearの小出祐介氏、作曲をサカナクションの山口一郎氏が手掛けています。
21世紀気鋭のロックバンドのフロントマンによる共作は《青春スクール オブ ロック》な仕上り。
「こども」と「おとな」の中間地点「こどな」。
鳥類なのかホ乳類なのか判りにくい、コウモリのような中途半端で宙ぶらりんの時間、時代の焦燥感をセンチなメロディとデジタルなロックビートに乗せて、校舎の屋上から、放課後の体躯館から、放熱しています。
小出氏が綴る学園風景には松本 隆的世界に通じる叙情を感じます。



デヴュー時からのプロデューサー、元シンバルズの矢野博康氏によるヌケの良い、迷いのないエッヂの効いた音像はスウィートな南波さんの歌声の魅力を削ぐコトなく届けています。

二曲目以降の三曲は「君に届くかな、私」(2008)「ごめんね、私」(2010)という二枚のミニアルバムからの収録曲でポップなダンスチューン三連発。

二曲目「シューティング スター」は「ごめんね、私」収録のエレクトロニカ風ポップ。
作詞はDJ/女性SSWのG.RINAさんで作曲と編曲は矢野氏と冨田 謙氏。
タイトル通りキラキラした浮遊感のあるメロディが魅力的。

三曲目「それでも言えないYOU&I」。
ノーナリーヴスの西寺郷太氏による作詞/作曲/編曲のアッパーでハウスなディスコポップ。
名曲揃いのこのシングルの中でも一番好きかも。
野球部の男子に恋する女の子の切なる気持ちが描かれた歌詞も良いですね。
大サビでの南波さんの熱唱にも注目。
相当衝撃的なスクールポップにシビれます。
彼女がただのウィスパーヴォイスシンガーではないことが判ります。

四曲目は「セプテンバー」。
作詞は土岐麻子さんで作曲は同じくノーナリーヴスの奥田健介さん。
こちらもダンスビートが弾けまくるサウンドですがメロウなフィーリングが心地好いです。
夏の終りの感傷を滲ませた歌詞も素敵です。

以上の二曲は「君に届くかな、私」から。
この三曲を聴いただけで、南波志帆さんの音楽の魅力が十二分に伝わって来ます。
入門編としても最適な充実したワンコインシングル。
南波志帆さんという稀有な才能に惚れ込んだプロデューサーのもと、元シンバルズ人脈であるノーナリーヴスやキリンジや宮川 弾さんなど、21世紀のシティポップスを担う優れたクリエーターが一貫してサポートしているのが素晴しいですね。
サウンドにブレがありません。
有能な大人に囲まれて、のびのびと自分の才能を育んで行く美少女の成長を追うのも楽しいです。

さて、先日今回のシングルのプロモーションの一環で大阪のNU茶屋町にあるタワレコで南波志帆さんのインストアライヴに行きました。
彼女の魅力でもある切れ味の鋭いダンス、そしてアウェイ感のある地方のインストアにて物怖じせず関西のファンを巧みに煽って盛り上げるステージ度胸に感心しました。
本当に歌うこと、ダンスすること、ライヴをするコトが大好きな女の子なんだなぁ、と思いました。
彼女は志が高く、本物です。
終演後、サイン会にも参加しました。
吸い込まれそうなつぶらな瞳が印象的でした。

7月にはメジャー初のフルアルバム「水色ジェネレーション」も控えています。
最近は大所帯の女性アイドルグループが幅を利かせていますが、
ありふりふれた流行を尻目に、どこまでも無邪気で孤高なガールポップ道を正々堂々と貫いて行って欲しいと思います。

『こどなの階段』《BRCA-00003》〈作詞:小出祐介/作曲:山口一郎/編曲:矢野博康〉(04’52’’)【2011】


水色ジェネレーション

水色ジェネレーション

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2011/07/20
  • メディア: CD



ごめんね、私。

ごめんね、私。

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2010/06/23
  • メディア: CD



はじめまして、私

はじめまして、私

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: LD&K
  • 発売日: 2008/11/18
  • メディア: CD



君に届くかな、私。

君に届くかな、私。

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: LD&K
  • 発売日: 2009/09/15
  • メディア: CD



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コメント 2

いとぞう

南波志帆さんは最近”キテ”ますね!
僕もラジオから流れてくるのを耳にしたり、偶然開いた雑誌でお見かけしたり。
それに彼女のボーカルは魅力的です。
質の高いスタッフに恵まれているのも大きいですね。ガールポップここにあり!といった感じかな。
by いとぞう (2011-06-27 00:25) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
最近この記事へのアクセスも増えていて、期待度が高まってるのかな、と思ってます。
サイン会でお会いした南波さんは、プロ意識の強いしっかりしたお嬢さんでした。ステキでしたよ。
by 都市色 (2011-06-30 00:24) 

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