『夕暮れガール／microstar』：03'54''：So-net blog

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『夕暮れガール／microstar』　[邦楽ロック10年代] [編集]

こんにちは。
だいぶ日が短くなってきましたね。
朝晩も冷え込んで来ました。
秋めいてきました。

つるべ落としの秋の始まりにお勧めなシングルをお届けしましょう。
今、巷のポップスファンの間で大評判の一枚。
マイクロスターのニューシングル。
佐藤清喜さんと飯泉裕子さんによるポップユニット。
マイクロスターと云えば、３年前にリリースしたファーストフルアルバム「microstar album」が国内の音楽マニア、オールディーズファン、スペクターファン、ナイアガラー（これらのファンは重複しているが）などから高い評価を受けたことが記憶に新しいトコロです。
そんな彼らの待望の新曲はなんとアナログ盤7インチ。
このブログに取りあげてくれ！と言う声が聞こえてきそうですね。（え、どこから？）

タイトルは「夕暮れガール」と云うコトで、
針を落として聴こえて来るのは、ウキウキするようなゴージャスなディスコサウンド。
音楽通ならば、Dr.バザーズオリジナルサヴァンナバンドを思い出されるのではないでしょうか。
オーガストダーネル、ストーニーブラウダーJr.、そしてキッドクレオールと云った異才のポップクリエーターを擁する不思議なバンド。
夢うつつに酩酊気味なムードで夜通し開かれている、懐かしのハリウッドのダンスホールって感じで。
一度聴いたらあとを引く、独特の音のパルファムを感じます。
キッチュでキャンプでマッドなサウンドメイキングにやられます
大好き！
そんなサヴァンナバンドサウンドを換骨奪胎した「夕暮れガール」。
午睡から目覚めると、窓の外は夕暮れ。
太陽が西に傾き、七色の黄昏に映えながら、夜の帳がおりはじめる。
そして都会の美しいイルミネーションが夕闇に溶け出すときの胸騒ぎ。
郷愁と高揚感を内包するシティライツ。
その灯の一つ一つにドラマが垣間見られる。
そびえたつ東京タワー。
人工美に温もりが充たされる。

そんな気分を更に盛り立てるきらびやかなオーケストレーション。
ストリングス、ホーンのめくるめくフレーズ。
そしてヴィヴラフォンの花束。
ウキウキソワソワのエキゾチックなリズム。
高層ビル街の果てまで開放されたポップなメロディに胸を掻きむしられます。
コーディデイに負けないくらいキュートな飯泉裕子さんの無邪気なヴォーカル。
もう最高。
至福のポップミュージック、楽し過ぎて泣きそうです。
名曲。

B面は「daisy daisy（99-11English Version）」。
彼らの1997年のミニアルバム「micro freaks」の収録曲のリメイク版。
こちらもウットリする甘美なオーケストレーションとアップテンポのビートに心も躍りだしちゃいそうなポケットシンフォニー。
マリウィルソンの向こうを張る出来です。

もうとにかく、超お気に入りのシングルであります。
気付けば、このシングルを繰り返し聴き続けている自分がいます。
この7インチには同内容の　CD-Rも同封されていて、大切なドーナツ盤がすり切れる恐れがありません。NO PROBLEM。イイネ！
7インチとCD-R、聴き比べるとやっぱりアナログの音が良いんですよねぇ。
低音への安定感、生楽器のまろやかな音が素晴しい。
エンジニアを佐藤清喜さん自身が担当されていて、音のこだわりを強く感じます。

こちらから試聴出来ます

http://www.vividsound.co.jp/item_show.php?lid=4540399096537

初期はテクノポップを中心とした音作りでしたが徐々にデジタルながら生楽器を意識したアナログサウンドにシフトしてるmicrostar、そのサウンドのクオリティの高さは単なるノスタルジーに留まらないリアリティを感じます。

このシングルのアートワークも素晴しいですね。
アルバム「microstar album」のジャケットも同じく担当されているGOOD TIME GRAPHICSの高瀬康一さんによる良い仕事。清涼感があり上品でポップなデザイン。
高瀬さんは音楽マニアとしても有名な方です。ブログはとても参考になったり共感することが多いです。

POP MUSICは魔法。
魔法を信じるかい？
因みにマイクロスターのシングルはこのブログでは二枚取りあげています。
「Lovey Dovey」
「I'm in love」

是非、この勢いでアルバム制作に突入して頂きたいです。

『夕暮れガール』《HCR-9653》〈作詞：飯泉裕子／作曲・編曲：佐藤清喜〉（04’24’’）【2011】