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『うなずきマーチ/うなずきトリオ』 [ナイアガラ]

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こんばんは。
連夜の大滝さんの特番に敬意を表して。
うなずきトリオを取りあげましょう!
ナイアガラ トライアングルの好敵手。
この二組はほぼ同時期の作品。
「欽ドン!」のイモ欽トリオへの対抗意識もあったと考えられます。

子供の頃、「オレたち ひょうきん族」を夢中で観ていました。
MANZAIブームの人気お笑いコンビ、ツービート、紳助・竜介、そしてB&Bでの相づち、ツッコミ担当のビートきよし、松本竜介、島田洋七の三氏による唯一のシングル。
「ひょうきんベストテン」で知って、好きになったこの曲、まさか大滝さんが書いていたとは知りませんでした。
70年代のナイアガラの十八番、ノヴェルティタイプのソングライティングが炸裂しています。
歌詞は「ナイアガラ音頭」に似ています。
そう云えば、ジャケットのタイトルロゴもナイアガラレーベルのロゴタイプに似てますね。
大滝さんお得意のダジャレ、語呂合わせ満載の歌詞が実にナンセンスで面白いです。
馬鹿馬鹿しく最高です。
「メモれー」「コピれー」は「今夜はブギーバック」でスチャダラアニに受け継がれています。

ビートきよしさんをリードヴォーカルに洋七、竜介の両氏がコーラスというパターンは、ナイアガラトライアングル「A面で恋をして」のリード:大滝さん、コーラス:元春、杉さんというそれに似ています。きよしさんも大滝さんも東北出身でした。
そのきよしさんの訛りの込められた熱唱は全般的に音程もリズム感もは外れっぱなし。
調子っぱずれもOK牧場。お構いなし。
他の二人には意図的に歌いにくい低いキーで歌わせたり(クレージーキャッツにて、谷啓さんが異様に高いキーで歌わされるのと同じかも。)、さらに演奏も不協和音を奏でています。
それらはすべて大滝プロデューサーの狙い通り。
レコーディング中の会話が挿入されたり、遊び心に充ちています。
ナイアガラならではの非凡なセンスが光ります。
♪ナーナーナー の「ナー」は英語の「nod(うなずく)」の意味でもあると、この記事を書く為にネットを徘徊していて知りました。なるほど、と頷く次第であります。



コミックソング系のモノは流行り廃りの賞味期限が早いのですが、この曲はやはり、意味よりもサウンドの面白さに重点が置かれているので今聴いても十分楽しめると思います。

B面はその名も「B面でうなずいて」。
「うなずきマーチ」に構成作家の高平哲郎氏作のうなずきトリオのコントをミックスした内容。
当時流行ったスネークマンショーを意識したラジオ風コントでしょうか。
A面と違って今聴くと内容が古く、余り面白くは無いですが。

それにしても「A面で恋をして」と「うなずきマーチ」がまさか同じ作者から生まれたとは思えないでしょう。「夢で逢えたら」から「ナイアガラ音頭」まで。
その振り幅こそがナイアガラ。不思議です。
大滝さんは音楽の奥深さ、面白さ、そして大らかさを教えてくれます。

『うなずきマーチ』《7A0138》〈作詞・作曲:大瀧詠一/編曲:多羅尾伴内〉(03’48’’)【1982】


大瀧詠一 SONGBOOK2

大瀧詠一 SONGBOOK2

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1995/03/24
  • メディア: CD



大瀧詠一 Song Book I-大瀧詠一作品集Vol.1(1980-1998)-

大瀧詠一 Song Book I-大瀧詠一作品集Vol.1(1980-1998)-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2010/03/21
  • メディア: CD



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コメント 4

サクラギ

大滝さんはひょうきん族関係の楽曲多いですよね。
うちの父がひょうきん派だったんで私もよく見てましたが、この曲のときはまだ4歳だ(笑

by サクラギ (2012-03-31 10:38) 

いとぞう

まさに「裏・ナイアガラトライアングル」ですね~。人選が素敵ですよね。
ジャケット見てたら、洋七さんの髪型が当時の元春のライオンヘアーに見えてきた(笑)流行った当時は大瀧さんが手掛けたことを知らなくて、後で知って驚きました。
この曲も収録された「SONG BOOK2」を聴くと、同じ人が手掛けた作品とは思えないほど幅の広い楽曲構成で、大瀧さんのメロディメーカーぶりと、遊び心が詰まった曲たちを楽しめますよね。
by いとぞう (2012-03-31 18:38) 

都市色

>サクラギさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
お笑いに造指の深い大滝さんならではの作品。
こういう曲をこれからも作ってくれると嬉しいのですが。
あの頃、全員集合派とひょうきん族派に別れてましたね。
僕も82年頃からひょうきん族を見るようになりました。8才でした。
by 都市色 (2012-04-05 22:15) 

都市色

>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
80年代前半、幼かった頃にインパクトを受けた曲はメロディアスな曲もノベルティな曲も、振り返って思い出すと大滝さんの曲だったと云うコトが多いですよね。
song book 2での提供曲は特にそういうコトを思い出させてくれます。
by 都市色 (2012-04-05 22:27) 

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