『恋のブギウギ トレイン／アン ルイス』

こんばんは。
さる5／12を以て、山下達郎さんのライヴツアー《Performance 2011-2012》の全日程が終了しました。昨年の11月から約半年間をかけて全64本のホールツアー。
お疲れさまでした。

今回のツアーには二回参加しました。
昨年12月末の東京は中野サンプラザ、そして今年1月末の大阪はグランキューブ。
このライヴの感動をすぐにブログでも紹介しようと思いましたが、
ネタバレになりかねないので控えました。
という訳でツアーも無事に終了したので、おおっぴらにブログでも伝えたいと思います。
が、ライヴの素晴しさを伝えることは勿論ムズカシイです。
達郎さんのライヴの素晴しさを熱弁される方は多いですが音楽評論家の吉岡正晴さんのブログに書かれている事には大いに納得します。
僕も達郎さんの音楽を知っている人生を送れて幸せだと思います。
同時代にライヴを楽しむ事ができて幸せだと思います。
あの他を圧倒する超越したヴォーカルスタイル（生唄）、衰えを知らない音楽へのパッション、そして深いロックンロールへの献身に敬礼。

このブログなりに達郎さんの素晴しさをご紹介しましょう。
今回のツアーで演奏されたレパートリーの中から興味深く、珍しいものを。
アン ルイスさんの「恋のブギウギ トレイン」です。
勿論この曲は達郎さんによる作品。
作詞は吉田美奈子さん、作曲とアレンジを達郎さんが手掛けています。
美奈子＆達郎コンビの成熟期に生まれた代表曲の一つです。
達郎さんのアルバムだと「MOONGLOW」の時代。
達郎さんが溺愛するフィラデルフィアソウルへの憧憬が見事ジャパニーズポップスのスタンダードへ昇華しました。

♪さぁ　お乗り 恋の旅

という一言から魅惑なサウンドに無条件に引き込まれます。



ドラム：渡嘉敷祐一、ベース：岡沢 章、ギター：松木恒秀、キーボード：清水信之、パーカッション：斉藤ノブら、清水氏以外は達郎さんの70年代のレコーディングにはお馴染みのメンツ。
一流スタジオミュージシャンの心地好いグルーヴが心のレールをグイグイと突進していきます。
ブギウギように弾む岡沢章さんの粘っこいベースライン、タイトな渡嘉敷さんののドラミングの素晴しさ。
快楽的な達郎さんのメロディライン。
しなやかでゴージャスなストリングスの響き。
アンさんのファンキーなアルトヴォイスも魅力的。
色褪せるコトの無いディスコサウンド。
トワイライトから銀河、そして無限の音楽の世界へ。
なんとも云えない幸福感というエーテルに充たされるサウンド、ずっと聴いていたいですね。

達郎さんのセルフカヴァーも言わずもがな素晴しかったです。
ライヴアルバム「JOY」にも収録されていますが、今回のツアーで久しぶりに取りあげられました。
ミラーボールが輝くなか、ご自身の鉄板ギターによる渾身のカッティングソロは大いに聴きどころでありました。凄い！

この後は中原香織さんの「銀河鉄道の夜」、または松崎しげるさんの「銀河特急」に乗り換えて音楽による宇宙の旅をお楽しみ下さいませ。

B面は「愛 イッツ マイライフ」。
同じく美奈子＆達郎コンビによる作品。
コレまた達郎さんお得意のスウィート ソウル。
香しく、しなやかなミディアムテンポのレディ ソウル。
気怠くセクシィなアンさんの歌声も素晴らしい。
甘く危険な香り。

プロデューサー、山下達郎の卓越したイイ仕事。
達郎さんのファンクラブで制作された「山下達郎作品集」にも収録されています。
このシングルをリリースする前に発表したアルバム「PINK PUSSY CAT」も達郎さんが全面的にプロデュースしていて内容も良いのですが、現在廃盤です。
時々オークションとかで高値で取引されてますね。
80年代にCD化されただけですので、そろそろ紙ジャケ＆高音質盤で再発されてもよいかと思います。
勿論このシングルもボーナストラックで付けて。

達郎さんのご本人の活動も楽しみですが、今回のようなプロデュースワークも良いですね。
まりやさん以外のミュージシャンをどのように手掛けるのか興味があります。
広い音楽性を持つ達郎さんの様々な活動をファンはもっと聴いてみたいのです。
これからもどうぞお元気で、と願わずにいられません。

『恋のブギウギトレイン』《SV-6672》〈作詞：吉田美奈子／作曲・編曲：山下達郎〉（04’03’’）【1979】

JOY～TATSURO YAMASHITA LIVE

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
• 発売日: 1999/06/02
• メディア: CD

MOONGLOW (ムーングロウ)

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: BMG JAPAN
• 発売日: 2002/02/14
• メディア: CD

コメント 4

半年かけて６４本のツアーでしたか！ホント、達郎さんは衰え知らずですね。
ご本人バージョンもさぞかし聴き応えあったでしょう。
それにしても素敵なメロディ、そしてアン・ルイスさんのボーカルも聴いてて気持ちいいですね。須藤薫さんあたりが歌っても似合いそう。
by いとぞう (2012-05-17 22:16) 

>いとぞうさん、
コメントありがとうございます！
今は50代のミュージシャンが元気ですよね。
達郎さんは来年もツアーを予定しています。
楽しみです。
須藤 薫さんと杉 真理さんのアルバムも良かったですよ。
by 都市色 (2012-05-18 23:47) 

初日市川で「恋のブギウギトレイン」が演奏された時、
「きゃぁっ！」って声が出たくらい待っていた曲。
この一曲があればもう充分って思った程大好きで、またライブで
聴けたことが本当にうれしかった。
そしてそれをこうしておおっぴらに言えるのもうれしいです。（笑）
by ねこま (2012-05-25 23:46) 

＞ねこまさん、こんばんは。
コメントありがとうございます！
ねこまさんも十二分に達郎さんの今回のツアーを楽しまれた事と思います。
ライヴの「〜ブギウギトレイン」はイントロが無いので、不意打ちのような歌い出しには胸が一気に高まりますよね。
今のツアーメンバーの演奏も凄いし。
何度聴いても名曲、名演です。
またライヴで聴けますように。

by 都市色 (2012-05-26 22:01)