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『イケナイコトカイ/岡村靖幸』 [邦楽ロック/80年代]

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こんにちは。
'80sのソニー系の名曲を紹介しています。
プリプリに続いては岡村ちゃん。
希代の名曲「イケナイコトカイ」。

リアルタイムで大江千里さんやプリプリ聴いていたのとは反対に、80年代当時に岡村ちゃんは聴いてませんでした。
本質を見抜けていませんでした。誤解でした。
「だいすき」「ラブ タンバリン」とか良いなと思っていたくらいで。
でも僕が好きな音楽家や漫画家の方々はこぞって岡村ちゃんが“だいすき”な方が多くて。
この曲を初めて聴いたのは、鈴木祥子(現:しょうこ)さんの2000年のアルバム『Love, Painful Love』に収録されているカヴァーバージョンでした。
このアルバムは祥子さんが全ての楽器の演奏を担当した一人多重録音アルバムです。
90年中期から自我の開放戦線を突き進んでいた祥子さんのメジャーレーベルでの最後のアルバム。
このカヴァーは、自我を開放し続ける岡村ちゃんへの祥子さんなりのシンパシーなのかなと思いました。この二人は同い年の同じ月の生まれで7日しか違わないのです。
祥子さんのアルバムタイトルはそのまま、岡村ちゃんの音楽に当てはまる気がします。

それ以来、岡村ちゃんの音楽を少しずつ聴き始めました。
リアルタイムで初めて買ったアルバムは「Me-imi」(2004)。
岡村ちゃんが関わったアルバムとしては、電気グルーヴの「ORANGE」(1996) でした。
彼のヴォーカルをフィーチュアした「VIVA!アジア丸出し」は面白かったです。

さて前置が長くなりましたが、
「イケナイコトカイ」は2ndアルバム『DATE』からの先行シングル。
珠玉のソウルバラード。
流麗なストリングスの調べが舞い降りるイントロから、
濃厚な愛の誓いを訴えます。
セクシャルに思いをさらけだすディープソウル的熱唱が衝撃的です。
理性を失った暴発する若さ、蒼さ。
R&Bって少し大人向けの音楽だと云うイメージですが、
岡村ちゃんは早熟さを逆手に取って青春まっただ中のティーンエイジャー目線でソウルミュージックを展開したのがユニークなのだと思います。
歌詞の中の都会的なシチュエーションの中で、独り悶々と苦しみ、のたうちまわる主人公の愚かしいまでの想い。
やるせないまでに愛おしいです。
言葉のセンスもこれまでの日本のミュージシャンになかった気がします。

♪ 真夏の雨の様に 18、9が蒸発したけど
 このぼくらは 今ならば大人だろうか

聖なるものと淫らなものが混在する意味でも実にソウルミュージック。

そして荒ぶる若さを体現するようなダンスパフォーマンス。
実に個性的で孤高でもあり面白くもあり。
本当に優れたエンターテイメントとはカッコ良さと笑いとが紙一重なのですね。
クレージーキャッツしかり、エルヴィスしかり、岸田 森しかり、小林 旭しかり、
ジェームズ ブラウン然り。
上手く表現出来ないカッコ良さがあります。

B面は「19才の密かな欲望」。
渡辺美里さんに楽曲提供した作品で、彼女の2ndアルバム「Loving You」(1986)に収録。
そのセルフカヴァー版。
岡村ちゃんの2nd「DATE」のオープニング曲でもあります。
エネルギッシュでソウルフルなロックンロール。
作詞は戸沢暢美さん。
疑似ライヴ風な仕上がり。

昨年は、過去の楽曲をリアレンジした二枚の企画アルバムをリリースし、ライヴ活動も再開。
もう別にリリーススパンを考えずにマイペースで好きなことだけをして欲しいです。


最後に、余談ですが。
ブログ「03'54''」へのアクセス数が昨日で150万を突破しました。
アクセスカウンターは何処まで正確か、怪しいものですが。
ご覧下さっている方には深く深く感謝します。
自己満足で無意味で吹けば飛ぶよなブログ。
あとひと月程で五年を迎えます、これからもおヒマでしたら宜しくお願いします。

『イケナイコトカイ』《07・5H-407》〈作詞・作曲:岡村靖幸/編曲:岡村靖幸、西平 彰〉(05’37’’)【1988】


DATE

DATE

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2012/02/15
  • メディア: CD



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コメント 2

いとぞう

80年代ソニー系、イイネ!
個人的にはボーカルがあまり好みじゃなかったこともあって、気になりつつもリアルタイムではそれほど聴いてこなかったのですが、最近になってそのカッコよさが分かるようになりました。
最近の岡村ちゃんだと、自身の曲じゃないですが、在日ファンクの「爆弾こわい 岡村靖幸REMIX」がとてもパンチが効いていて、なかなか良い仕事するな~、と思いました。この曲、岡村ちゃんが歌う姿も見たい。

そして、150万アクセスおめでとうございます!
by いとぞう (2012-07-17 19:18) 

都市色

>いとぞうさん、こんにちは。
いつも暖かいコメントありがとうございます!
お世話になります。
在日ファンクやBASE BALL BEARなど新しい世代のミュージシャンからもリスペクトを受けてコラボレーションをしていますよね。
いとぞうさんはライブもご覧になったことがあるんですよね。
僕も機会があったら観てみたいです。
by 都市色 (2012-07-21 07:56) 

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