『Diamonds/Princess Princess」 [邦楽ロック/80年代]
オハヨウゴザイマス。
ソニー系アーティストつながりでプリンセス プリンセスです。
震災の復興支援を目的とした再結成を果たし、話題になっていますね。
コンサート ツアーのチケットがたちまちソールドアウト。
さらに東京ドーム公演も追加されて。
根強い人気が伺えます。
我が国のロック史に於いて、はじめて商業的に成功を納たギャルバンといえるでしょう。
バンドブームと云う追い風もあったと思いますが、メンバーの高い音楽性が見事にブレイクに結実したのだと思います。
80年代中期から90年代中期までのバンド活動はリアルタイムな世代でした。
そんな訳でプリプリと云えばこれ。
「ダイアモンド」。
この曲は大ヒットしました。
実際、とてもいい曲だと思います。
好きです。
当然のオリコンチャート一位、そしてミリオンセラー。
売り上げと、内容が一致している名実共に彼女たちの代表曲。
これがヒットだ。
軽やかに弾けるようなアップテンポのビートに乗って、
♪ 冷たい泉に 素足をひたして
見上げるスカイスクレイパー
とっても爽やかなシチュエーションから始まる歌い出し。
歌詞だけをとってもステキ。
そして、この曲は何と云ってもCDよりレコードで聴くのが相応しい。
♪ 針が降りる瞬間の
胸の鼓動焼きつけろ
それは素敵なコレクション もっともっと並べたい
眠たくっても 嫌われても 年をとっても やめられない
気のせいか(気のせいだ © 安田謙一)、まさにレコードおたくな僕のコトを歌ってくれているようです。
残念なことにこのシングルが発売されていた頃はすでにアナログよりもデジタルが隆盛で、
所属レーベルはレコードよりもCDの販売に躍起なオーディオメイカーの子会社でした…。
7インチは少しレアです。
ギタリストの中山加奈子さんによる作詞もセンスがあります。
繊細な感性。
この曲は最たるものです。
十代の向こうみずな情熱と冒険心を賛美するフレーズたち。
そして奥居(現:岸谷)香さんのメロディメイカーぶりが遺憾なく発揮された旋律。
絵に描いたようにポップなロックンロール。
魔法を信じるかい?
余談ですが、
MEN'S 5がこの曲からインスパイアされて作った「真珠」という曲も忘れようにも忘れられません。
洗っても落ちない頑固な油汚れの様にしつこく。
聴く者をブラックジョークの深淵に陥れるカルトな1曲。
MEN'S 5も現役バリバリですよ。
B面は『M』。
当時音楽雑誌(多分「ワッツイン」)でプリプリの記事を読んでいて、奥井さんが好きなアルバムとしてキャロル キングの「つづれおり」を挙げていました。
僕が「つづれおり」を聴き始めたのは奥井さんの影響だった、とこの曲を改めて聴きながら思い出しました。16才頃だと思います。
シンガーソングライターとしてのキャロル キングを投影しながらこの歌を作曲をされたのかも知れません。
ナチュラルでやさしいメロディ。
奥井さんがキャロルなら、
作詞の富田京子さんはゲリー ゴフィン。
失恋した女の子に寄り添って励ましてくれるような言葉。
しっとりとしたクラシカルなピアノの弾き語りから徐々にベース、ギター、ドラムによるハチロクのアンサンブルが構築されていきます。
サビのメロディとカウンターのコーラスワークも感動的。
気心の知れた仲間達が囲むような演奏。
同性のファンからの支持も多いことも納得の名曲。
人気絶頂の1989年にリリースされた「LOVERS」と云うアルバムはよく聴きました。
妹がプリプリのファンでアルバムを買ってきました。
敢えてヒットしたシングルも収録しないでの書き下ろしの10曲。
ジャケットもメンバーのポートレイトではなく。
いいアルバムでした。
普遍的なメロディを作るセンスのある奥居 香さんの才能。
そしてバンドの他のメンバーもそれぞれに高い音楽性がある点で同時期に活動していたレーベルメイトのユニコーンとは共通しますね。
スタッフも同じでしたし。
この記事をしたためている途中でTVに彼女たちが出演することを知り、番組を観ました。
そしたらこのシングルの両面を演奏してるではないですか!
実にタイムリー。
久しぶりにメンバーの皆さんの演奏する映像を観ましたが、
変わってないですよね、40代と思えない若さ。
アンチエイジングでアメイジング。
お元気そうで。溌剌とした演奏が嬉しく思いました。
エヴァーグリーンな名曲と共に。
同世代のバンド、ユニコーンやジュンスカも再結成して活動中の昨今。
変わってしまったものと、変わらないものに色々と思いを巡らす日々です。
奇妙な時代なり。
『Diamonds』《07SH-3272》〈作詞:中山加奈子/作曲:奥居 香〉(04’58’’)【1989】
THE REBIRTH BEST~再会~(初回生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: SME
- 発売日: 2012/06/27
- メディア: CD
「ダイアモンド」いい曲ですよね。でも当時はコレじゃなく、この後の「世界でいちばん熱い夏」のシングル盤を買いましたが。懐かしいです。
プリプリが人気を博した80年代末~90年代はじめ頃って「ガールポップ」なんて言葉も流行りましたよね。この記事の中にも出てくる音楽雑誌「ワッツイン」からそのテの本が出ていて、よく買ったものです。そんな流れもあってか、この頃は「アイドル的なアーティスト」が人気ありましたね。その分、純粋なアイドル歌手が苦戦していた時代でもありましたが。
最近のテレビ出演は見逃しましたが、CMで拝見しました。
皆さんお若いですよね~。
by いとぞう (2012-07-15 21:59)
>いとぞうさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
「ガールポップ」ありましたねー。
僕は買った記憶はないですが。
若い女性シンガーが多く活躍していました。
「世界でいちばん熱い夏」もとても好きです。
良い曲ですよね。
by 都市色 (2012-07-17 11:51)