『cha cha SING ／ Berryz工房』

こんにちは。
暑いですね。
亜熱帯を越えて、
まるで熱帯気候のような今の日本には、こんなエスニックなシングルは如何でしょうか？
Berryz工房のニューシングル「cha cha SING」。
この曲はタイの歌手・俳優のBIRD（トンチャイ メーキンタイ）の本国での大ヒット曲「ROH MAH SING」のカヴァー。
海外のヒット曲の日本語カヴァー、と云うと何となくお手軽な企画モノに堕してしまいかねない危険性があるのですが。
さにあらず、見事オリジナルに比肩する素晴しいカヴァーに仕上っています。
彼女たちが2010年にタイのバンコクでライヴを開催したことも縁なのでしょうか。

一度聴いた時は何だかコミックソングな感じがしましたが、
二度目には彼女たちのパフォーマンスとサウンドの一体感の猛威にハマりました。

♪ cha cha la cha cha cha la la
cha cha la cha cha 〜

♪ ちゃ〜ちゃらっちゃ　ちゃちゃらら
　 ちゃ〜ちゃらっちゃっちゃ〜

このフレーズが脳内をエンドレスリピート。
弾ける情熱のエスニックビート。
外国人なまりのアクセントによる彼女たちの歌割りが可愛いAメロ。
個性豊かな7人の唄が景気よくサウンドをさらにカラフルに盛り立てます。
そしてBメロからサビへ移行する直前の菅谷梨沙子嬢のド迫力の歌い上げ！
その説得力！はハンパじゃありません。
アイドル界を見渡しても彼女の様な歌唱表現はワンアンドオンリーです。
間奏からのヴォーカルパフォーマンスにもシビレます。『行くよ〜!!』
メチャクチャカッコいいです。
りしゃこさんだけじゃなく、ベリの面々の歌声は個性的だし上手いですね。



バラバラな個性が見事なバランスで一丸となり、ありえない完成度を構築。
まるで外人部隊の様にスッペシャルにプロフェッショナル。
70年代にヒットしたディスコクラシック「ジンギスカン」をカヴァーしているのは伊達じゃありません。
結成8年の歴史の重みを感じさせる芸達者ぶり。
こんなユニークな曲を歌いこなせるのはベリだけだと断言出来ます。

そしてアレンジを担当してるのは大久保 薫氏。
ベリキューの「超HAPPY SONG」、娘。の「ONE・TWO・ THREE」などイイ仕事を連発。
オリジナルのBIRDバージョンよりもエキゾチックなサウンドでいかにも《タイ》って感じに仕上がっています。
つんく氏による日本語詞も暑気を吹き飛ばして、景気を良くするような言葉が光ります。

カップリングは「Loving you Too much」。
こちらもBIRDさんのヒット曲「Loving you So much Very much」のカヴァー。
オリジナルはミディアムテンポのR&Bっぽいのですが、鈴木Daich秀行氏によってアップテンポのファンキーな仕上がりに。
ノリの良いリズムに乗って、せつないメロディが胸を締め付けるラヴソングです。
タイの曲とは思えないくらい日本人好みの良いメロディです。
この曲も実に僕好み。大好き。名曲。
ベリの面々も恋に揺れる乙女の複雑な心境を瑞々しく歌い上げます。
2コーラスの次にラップが入るのですが、
清水佐紀さんと夏焼 雅さんがリズミカルにカッコいいライミングを披露します。
佐紀さんはベリの楽曲の多くのバックコーラスを担当するくらい歌も上手いし、小柄ながらダイナミックなダンスが出来る才女。
ラップコーナーが終ると一転して音頭調にリズムが変わるのが面白いです。
勿論オリジナルバージョンにはありません。
こう云うのが実にハロプロクオリティ。
飽きさせません。




上記の二曲は先日の大阪でのハロコンでも披露されました。
無論、メチャクチャ盛り上がりました。

さらにさらに。
シングルにはもう１曲、オマケと云うか、ボーナストラックと云うか、オチと云うか、サーヴィスと云うか、トドメというか、なんというか。
“ももち”こと嗣永桃子さんのソロナンバー「ももち！許して♡にゃん体操」がもれなく付いてきます。
最近、頓にTVのバラエティ番組に出演する機会の多いももち。
またの名を“嗣永プロ”と称される彼女の番組内の正確な空気の読み、臨機応変なアドリブ、首尾一貫したブリっこキャラは大したものです。
ヴァラエティ番組での目覚ましい活躍ぶりにプロデューサーからのご褒美なのでしょうか。
その毒々しい、いや、可愛らしい魅力を惜しげも無く銀盤に封じ込めています。
一般社会に於いては到底通用しないであろう、決めの謝罪ポーズをホンワカとしたメロディに乗せて執拗に歌い続けます。
聴く人を選ぶ曲です。
イントロなしでいきなり「にゃん にゃにゃん にゃんにゃーん！」と人を食ったように叫び出す彼女に神経を逆撫でさせらるかも知れません。
でも一度だけ聴くよりも何度も聴くほうが神経に負担は少ないと思われます。
以外と面白いです。
其処にはやはり嗣永プロの芸達者な歌唱力が感じられます。天晴れ。



ご両親に対しては、恐れがあるのか、キメ台詞を云わないトコロが笑いました。
体操の音楽なのに無意味にゴージャスなエンディングもバカバカしくていいですね。
アレンジは湯浅公一氏。
コミックソングとしてはなかなか出色の出来です。
10年後あたりにお馬鹿ソングのコンピレーションに収録されちゃうかもしれません。

一枚のシングルにしては実に濃厚な内容。
一粒で三度美味しいこの夏一番のシングル。
今回のシングルリリースを記念して、
特設サイトも出来たのでおヒマでしたら。

http://www.up-front-works.jp/chachasing/

徳永千奈美さんの笑顔、ヴァイタリティには降参です。
今年はハロプロキッズから10年目という節目でもあり、シチュエーション喜劇「ベリーズ仮面」やニュージャージーでの海外公演の成功など充実しているBerryz工房であります。

『cha cha SING』《PKCP-5210〜1》〈作詞：Mukek Jongmankhong ／作曲：Sudsan Wongsamut ／日本語詞：つんく／編曲：大久保 薫〉（0433）【2012】

cha cha SING (初回限定盤B)(DVD付)

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: アップフロントワークス
• 発売日: 2012/07/25
• メディア: CD

cha cha SING(初回限定盤C)

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: アップフロントワークス
• 発売日: 2012/07/25
• メディア: CD

シングルV「cha cha SING」 [DVD]

• 出版社/メーカー: ピッコロタウン
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Berryz工房コンサートツアー2012春 ~ベリーズステーション~ [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: ピッコロタウン
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コメント 5

最初からＢｅｒｒｙｚ工房の為に作られた曲のような印象で、カヴァーというイメージないです。こういうエスニックな作品って、ハロプロはモー娘。でもあったし、得意ですよね。タイの楽曲やＫポップの要素もあったりと、最近のハロプロはアジア全域を見据えている？
それにしても完成度高いですね。最近思うのは、ハロプロはレベルが高すぎるが故に、思ったほど世間に届かないのかな？なんて思ってしまいます。もっと多くの人に知ってほしいですね。
by NO NAME (2012-07-31 20:21) 

スミマセン、上のコメントに名前書くの忘れてしまい「ＮＯ ＮＡＭＥ」になってしまいました（苦笑）
by いとぞう (2012-07-31 20:24) 

＞いとぞうさん、こんにちは。
コメントありがとうございます！
まさにBerryzにピッタリ、ジャストフィットな曲ですし、
こういう曲を乗りこなす彼女たちのスケールの大きさが凄いというか。
どんどん海外で活躍して欲しいですね。
by 都市色 (2012-08-02 12:35) 

ちゃーちゃらっちゃっちゃやらにゃーんにゃにゃんにゃんにゃーんやら…ベリはイカれております(笑)
脳裏からメロディがこびりついて離れなくて結局口づさむと云う…ベリの真骨頂。
久々にベリらしい曲という気がします。
ももちの自己プロデュース能力には感心しますね。
許にゃん体操はももちの歌唱力、表現力を存分に生かした曲だと思います。
by ノリ (2012-08-04 00:47) 

＞ノリさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
実にスパイシーなシングルで、
ベリの長年培ってきた極端な個性が大爆発していますね。
９期＆１０期メンも将来的にこのくらい個性豊かになるかも？です。
ももちはブレませんね。
その個性が本性に近いので無理がないのかもしれません。
シリアスな歌もうたいこなせるので、バラードも聴いてみたいです。
by 都市色 (2012-08-05 00:32)