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『Boulevard du Rhum (ラムの大通り)/ Francoise De Roubaix』 [サントラ]

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こんにちは。
ここ数年、CDが売れない、とメディアでは報道されています。
年がら年中、CDを買い捲っている僕にとってはピンと来ないのですが、かの山下達郎さんがオールタイムベスト盤をリリースする理由の一因として、CDメディアの存在危機を挙げていましたので切実なのでしょう。

一方、レコードはどうでしょうか。
近年、富に再評価が高まっています。
規模は小さいですが。
日本レコード協会によれば11年のアナログレコードの生産量は10年に比べ、倍増したそうです。
勿論、日本以上に海外ではレコードが見直されています。

そんなレコード熱のなせる業でしょうか、ここ数年フランスのメジャーレーベルが60年代のシングル盤の復刻に力を入れているようです。
このブログでも過去にチラホラと紹介しましたが、最近素晴らしいお皿が沢山復刻されたので紹介しましょう。
最近といっても一、二年の間のことですが。
フランスのユニバーサルからブリジット・バルドーやセルジュ・ゲンズブール関連の7インチがこれでもかとイワンのばかりにリリースされて嬉しい悲鳴を上げています。
それらの中から数枚を取り上げましょう。

まずはB・Bが主演した作品のサントラから幾つか。
本日の午後のロードショー。
ロベール・アンリコ監督の『ラムの大通り(Boulevard du Rhum)』。
共演はリノ・ヴァンチュラ。
アンリコ、バンチュラ、と云えば、『冒険者たち(Les Adventuriers)』【1967】が有名ですね。
このブログでは過去に主演のアラン・ドロンが歌う『冒険者たち』のテーマソングを紹介しました。
音楽を担当するのは同じくフランソワ・ド・ルーべ。

この映画は大学時代にビデオレンタルで観ました。
これも大変素晴らしくて、禁酒法時代を舞台に奔放なハリウッド女優バルドーとあらくれ男ヴァンチュラの危険で無邪気な大人の恋が描かれていました。
ド・ルーべの音楽も「冒険者たち」に負けない素晴らしさでした。

そんな素敵なサウンドトラックの7インチをご紹介。

A面はこの映画の愛のテーマ、『Sur le boulevard du rhum』。
劇中にて、カリブ海の青い海と眩しい陽光の下で、艶やかに歌うバルドーの姿が目に焼きついています。
優雅なワルツの調べのイントロから、本編のアフタービートへリズムが変わりながらアコーディオンは哀愁の調べを奏でます。
特筆すべきは悲しいような、でも楽しいようなサビのメロディ。
この不思議な旋律の妙味が何とも云えません。
その複雑さが大人の恋なのかもしれません。



上手いのか下手なのか判らないきまぐれなバルドーの唄とも合っています。
作詞は脚本を担当したロベールアンリコとピエール・ペルグリ。
大好きな曲です。

B面に移って。
1曲目は『Plaisir d'amour』。
バルドーと同じく出演者のギイ・マルシャンのデュエットソング。
甘美なバラードでエルヴィスで有名な「好きにならずにいられない」に似ているなぁ、と思ったら、実はこの曲が元祖でこの曲を元に作られたのがエルヴィス版なのでした。
『愛の喜び』という邦題で、ジャン・ポール・マルティニが作曲、ジャン・ピエール・クラリスの作詞。
18世紀に作られたシャンソンでした。

2曲目は『Chanson de Ronald』。
ギイ・マルシャンによる唄です。
ロマンティックなピアノの弾き語り。
作詞はStephane Gueraultで作曲はド・ルーべ。

古き良き時代のロマン溢れるメロディとサウンドが芳しいサントラです。
また機会があればもう一度観たい映画。
あの感動のラストシーンを、出来れば劇場で。
デジタル時代ではもう詮無い夢なのかもしれません。

『Sur le boulevard du rhum』《532 408-4》〈R.Enrico, P.Pelegri, / F.D.Roubaix〉(03'03'')【1971】


Boulevard Du Rhum

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  • アーティスト: François de Roubaix
  • 出版社/メーカー: Emarcy Import
  • 発売日: 2002/08/06
  • メディア: CD




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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD



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コメント 2

ねこま

「ラムの大通り」はTVでしか見たことないんですが(それも小六だか中一位の大昔)「紳士は金髪がお好き」のヨーロッパ版という記憶があります。
バルドーの歌声が7インチに入ってることが何だか可愛いですね♪
by ねこま (2012-10-12 22:36) 

都市色

>ねこまさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
コメディな「紳士は~」よりも「ラム~」は激しくてシリアスな感じですね。
9月にCSで放送していたのですが、見そびれてしまいました。
残念です。
バルドーのレコードはシングルもアルバムも所有してるだけで幸せです。

by 都市色 (2012-10-14 03:52) 

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