SSブログ

『圧倒的なスタイル/Negicco』 [邦楽女性アイドル10年代]

スキャン0105.jpg

こんばんネギネギ~。
ハイ、アイドル特集のとどめはコレ。
前回に続きましてNegiccoのシングルを取り上げましょう。
出ました!『圧倒的なスタイル』の7inch。
彼女たちの代表曲がアナログ盤で再リリース。
星野みちるさんのアナログ盤で始まったので最後もアナログ盤で。

この曲を知ったのは吉田 豪さんが監修した、HMV企画のアイドルソング・コンピ『ライヴアイドル入門』(2011)に収録されていたのがきっかけでした。
『アイドルソング・クロニクル』でも豪さん自身による熱いレヴューが掲載されています。
過去に会場での手売りのみだったCD-RシングルがやがてT-Paletteと契約してベスト盤CDに収録され、遂にはこうしてカッコいいドーナツ盤でもリリースされてしまう快挙。

そんなシングルA面。
『圧倒的なスタイル』。
スマートでスタイリッシュなダンスチューン。
軽やかに転がる鍵盤とエレキギターがチャカポコと刻むリズム。
シカゴの『Saturday in a park』を少し髣髴させるメロウなメロディ展開。
都会的でスポーティなサウンドのフォルム。
モータウンのように瑞々しく爽やかなR&B風味。
三人の歌声も少し大人っぽくてカッコいい曲調にピッタリ。



60年代のガールグループみたいにチャーミングでカッコいい3人のPV。
観ていて、心が和みますね。

最近テレビのバラエティを殆ど観ないので、
この曲が現在「めちゃイケ」のテーマソングに使用されているとは知りませんでした。
しかもエンディングですよね。
’80年代ならEPOさんの『Down Town』を筆頭にユーミン、達郎さんの曲が流れていた時間帯ですよ。
21世紀のシティポップ。
見事に収まるところに収まっていますね。
世の中上手くできてるものです、ハイ。

B面は『ガッター!ガッター!ガッター!』。
血液・・・、まぁ、駄洒落はよしましょう。
この曲は新潟のローカル番組『超耕21 ガッター』のエンディングテーマ。
観た事はないですが、特撮ヒーローのパロディっぽい内容らしいです。
この曲もconnieさんによる楽曲。
AB面ともエンディング曲。
この曲を聴いてピンと来る方、ピチカートマニアですね。
僕には実にど真ん中な曲。
作者のconnieさんのピチカート愛むき出しなサウンドメイキングに親近感を覚えます。

冒頭、“ねぇ、早く音楽をかけて頂戴!”のセリフ。
これは『CDJ』のライヴヴァージョンですね。
ピアノの華麗なるグリッサンドはベストアルバム『TYO』のバージョンのサンプリングかな。
本編は『東京は夜の七時』を下敷きにしたようなポップでクールなハウスミュージック。



バニラビーンズがこの曲や『baby portable rock』をカヴァーしたり、前山田建一さんもピチカートからの多大なる影響力を公言したり、connieさんの音楽センスにもにも垣間見られたり。
前山田さんのつんのめる様に畳み掛けるアッパーなサウンドは現在の多くのアイドルグループに浸透していますが、その本流は小西さんのアレンジ。
ももクロちゃんのクリスマスシングルにて、ついに小西さんがリミキサーとして登場しましたっけ。

そもそもこのアナログ盤のリリース企画は小西さんからのリクエストから始まったと云います。
connieさんが小西さんが廻すDJイベントに参加されて、対面したときに提案されたそうで・・・。
そのアイディアをconnieさんからレーベルオーナーの嶺脇社長の元へと持ち帰り、実現したのです。
T-Paletteレーベル初のアナログ盤リリース。
のみならず、近年のアイドル界隈でも7インチをリリースするのは初めてでしょう。
昨年、ももいろクローバーZやtengal6(現・リリカル・スクール)がアルバムをLPでリリースしていますが、7インチは今までありませんでした。

最近はもっぱら7インチを主にDJで廻すことが多い小西さん。
そんな訳でリリースされた『圧倒的なスタイル』のアナログ盤のジャケットはピチカートっぽいですね。
ピチカートのイメージカラーのオレンジを基調にコンテムポラリー・プロダクションっぽいタイポグラフィでデザインされていますし。
外袋のビニールには小西さんによる惹句を記したステッカーが貼られています。

“みんな大好き、Negicco!
そうか、ピチカート・ファイヴの音楽的後継者は彼女たちだったのか”
                        小西康陽

そしてレコードの盤面、レーベル面はNegiccoらしく、
白と黄緑のカラーリングでキマッってます。


スキャン0108.jpg

芸が細かいです。
そんな、『愛のタワー・オブ・ラヴ』と同時リリースされた7インチはたちまち売れ切れてしまったそうです。
その後、クラブにて実際に小西さんが『圧倒的なスタイル』の7インチを両面廻したことをconnieさんがtweetで報告されていました。

今回のNegiccoの7インチをきっかけとして、他のアイドルもアナログ7インチでシングルを切ってほしいです。
アイドルのシングルを楽しむにはCDのジャケットではやっぱり物足りないです。
大きなジャケットが魅力です。
予約だけの限定生産でもいいので是非に!
アルバムもLPで出して欲しいですし。
CDのメディアが亡くなってしまうのなら、レコードを出しましょう。
勿論、ダウンロードパスを付けて。
カラーヴァイナル、クリアーヴァイナル、ピクチャーヴァイナルとか、良いですね。
ハロプロもかつてはモーニング娘。が12インチを出していたし、
エイベックスもFOLDER5が12インチを出してましたっけ。
女子流さんが出してもおかしくないですよ。
クラブDJ向けに、松井 寛さんのroyal mirrorball mixを12インチでのみリリースすればカッコいいですよね。
ゼッタイ売れると思いますが。
hy4_4yhの『Power Record』は是非にでもアナログ盤を出して欲しいです。
お願いします。

そんな訳で先月の下旬からほぼ一ヶ月に渡って最近の好みのアイドルのシングルをお送りしてきました。

「これが日本のアイドル業界の現状です。楽しんでいただけましたでしょうか?」

なーんて、冗談です。
書いてみたかっただけです。
また少し経てばまた紹介したいアイドルソングも出てきます。

インディーで活動していたグループもどんどんメジャーと契約し始めたり。
渋谷系の頃をちょっと思い出させますね。
アイドルバブル、
またの名を、“アイドル戦国時代”もとい、“アイドル天国時代”は渋谷系ブームよりは長く続きそう。

『圧倒的なスタイル』《TPRV-0001》〈music & composed by Robert William Lamm / connie 〉(04'52'')【2008】

Negicco 2003~2012 -BEST-

Negicco 2003~2012 -BEST-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: T-Palette Records
  • 発売日: 2012/02/22
  • メディア: CD



HMV入門編シリーズ 吉田豪監修「ライブアイドル入門」

HMV入門編シリーズ 吉田豪監修「ライブアイドル入門」

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ちゃーみー♡くいーん
  • メディア: CD



ミュージックマガジン増刊 アイドル・ソング・クロニクル2002~2012

ミュージックマガジン増刊 アイドル・ソング・クロニクル2002~2012

  • 作者: 吉田 豪
  • 出版社/メーカー: ミュージックマガジン
  • 発売日: 2012/08/31
  • メディア: 雑誌


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

いとぞう

「圧倒的なスタイル」、ジャケ写もサウンドもオシャレでイイネ☆
タワレコの社長さんがアイドル好きなのは有名ですが、HMVでもアイドルのコンピレーションとか出してるんですね。CDが売れない時代だけど、大手CDショップの地道な努力も、現在のアイドルポップス隆盛に繋がってるのかも。
こうしてアナログ盤としてリリースされるなんて素敵なこと。この先、CDが無くなったとしても、アナログレコードは必ず残る。最近、特にそう思います。
by いとぞう (2013-02-19 18:18) 

都市色

>いとぞうさん、こんにちは。
今は色んなレコード会社が地方のアイドルのコンピレーションを乱発しているくらいで。こんなに熱くCDを一度に何枚も買ってくれるのはアイドルファンくらいですからね。ジャニーズとAKBの恩恵は計り知れず。
レコード、良いですね。
最近はCDに負けないくらい買ってます。


by 都市色 (2013-02-21 22:48) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。