『愛のタワー・オブ・ラヴ／Negicco』：03'54''：So-net blog

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『シンデレLove !／pramo.』｜『圧倒的なスタイル／Negicco』ブログトップ

『愛のタワー・オブ・ラヴ／Negicco』　[邦楽女性アイドル10年代] [編集]

こんにちネギネギ～。
という訳で、アイドルのシングルをネギネギ紹介している本ブログ。
そろそろアイドル特集のハイライトへ。

前回のpramo.に続いてのロコドルは、
Negiccoです。
新潟のご当地アイドル３人組ですが、結成十年、地道な活動が結実し今やその人気は全国区へ広がりつつあります。

タワーレコードのレーベル“T-Palette”からリリースされた、彼女たちのニューシングルを取り上げましょう。
今回タイトルソングを手がけているのはノーナ・リーヴスの西寺郷太氏。
bump.yの『コスモの瞳』プロデュースに続きアイドルグループを手がけます。
タイトルは『愛のタワー』ではなく、『タワー・オブ・ラヴ』でもなく、
『愛のタワー・オブ・ラヴ』。
ソウルミュージック系にありそうな題ですが、少し変。
“頭痛が痛い”の如き誤法なれど、勿論、意図的であり、不敵な説得力が宿るタイトルですね。
これまでのNegiccoのダンスミュージック路線を踏襲しつつ、さらなる音楽の高みへ果敢にステップ・アップ。
期待に見事応える野心作に仕上がりました。
Negiccoは新潟名産“やわ肌ねぎ”のPRキャンペーンガールでして、
やわ肌ねぎが一番美味しい季節は秋から冬ということなので勝負作を寒さの厳しい冬のこの時期に合わせてきたのかもしれません！

そんなパワフルなシングルのタイトルソングは、先鋭的なエレクトロニカ。
透明感のあるメロディ、
硬質なダンスビート、
サビでのシンセサイザーのシンフォニックな音色。
うねりまくるシンセベースのリズム。
エッヂの効いたエレクトリックギターのアクセント、ノーナのギタリスト、奥田健介氏も参加。
インナースペースへ、そしてアウタースペースの双方へ拡散していく音のマジック。
ときに凛々しく、ときに親しみやすい表情を見せるNegiccoの歌声。
感覚的な歌詞がメロディとともに心に深く響きます。
エンディングのエモーショナルな「　言え！言え！言え！チェキラ Negicco! NGC!!!」コールも熱い。
ライヴでも盛り上がりそう。
聴いている途中で何かが覚醒してくような高揚感がありますね。
カッコいい。

ちなみにジャケットにて、三人の背景におぼろげに写っているのは新潟県新潟市にある展望塔“レインボータワー”だそうです。

カップリング曲は『パーティについて。』。
こちらはNegiccoの座付き作家ともいえる、connieさんによる楽曲。
タイトル通りハッピーでチャームでフールなパーティ向けのダンスチューン。
淀みなくスイスイと夜の深淵へ突き進んでいくリズム・トレイン。
メロディはカラフルで甘く、ビートは強く、安定感のあるconnieサウンド。
〈wavy 鯨〉とは〈baby cruising love〉の空耳かも。
歌詞には載ってないですが、〈Love together〉というフレーズも聴こえますねぇ。

刺激的な西寺プロデュース作。
そして王道なconnieプロデュース作。
タイプは違えど楽曲の完成度は見事に拮抗しています。
こんなに充実したカップリングは買いですね。

そして初回盤にはDVDが付いていて、Negiccoの昨年のクリスマス・ライヴの模様が収録されています。
６曲入りで、彼女たちのライヴのピースフルな魅力が凝縮されています。
終盤の『圧倒的なスタイル』での会場が一体となるラインダンス風景は幸福感が満ちていて、ホント圧倒されます。

楽曲の洗練されたダンスミュージックと“Negicco”という、垢抜けないグループ名のアンバランスさが何だか無性に愛おしいです。
そして素朴な彼女たちのパーソナリティ。
にじみ出て来るような彼女たちの可愛らしさ。
実にアイドル。
泡沫なアイドル界に於いてその奇跡的なスタイルをいつまでも維持して欲しいと思います。

『愛のタワー・オブ・ラヴ』《TPRC-0031》〈作詞・作曲・編曲：西寺郷太〉（04'35''）【2013】