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『セシルの季節《1995-1999》より/小島麻由美』 [小島麻由美]

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こんばんは。
《今年観たライヴをネタにブログを更新しよう!》のコーナー!

前回に続いては小島麻由美さんです!
デヴュー以来、彼女のファンでありながら、一度もライヴを経験したことが無かった不届き者の僕ですが、
今年の三月、梅田のクラブクワトロで遂に彼女のライヴを初体験/リッジモント・ハイ!

今年は彼女の音楽活動20周年という筋目の年で、様々な音源がリリースされたり、様々な音楽フェスへ参加されたり、盛りだくさんな一年でした。

思えば彼女の音楽との出会いは一本のカセットテープでした。
95年秋、フリーペーパーのディクショナリー誌から出されたフリーカセット《サウンド・ディクショナリー》に収録されていた『おしゃべり!おしゃべり!』でノックアウトでした。
あのときの衝撃たるや。ライトニング・ストライク!
間もなくデヴューする小島さんのプロモーションの音源でした。
早速ポニーキャニオンから出たデヴューアルバム『セシルのブルース』を購入しました。

あれから少々のインターバルを挟みつつ、コンスタントに素晴らしいアルバムをリリースし続けて、20年。
まさかここまで長いお付き合いになるとは。一方的ですけど。
デヴュー時とあんまり変わらない容姿だけに20年いう時の流れに今一つピンと来ていないのも事実ですが、小説よりも奇で素敵な現実ですね。
其れも彼女の才能の為せる業。

ライヴのステージで観た彼女。
シックな色彩のノースリーブでミニのワンピース。
チャーミング、この上ない。
そして魅惑の歌唱、ずっと聴き惚れてました。
バンドの演奏に合わせて、ノリノリではないけどマイペースに控えめにリズムを合わせて。
意外とお客さんとフレンドリーに振る舞ったり。
ユニークな顔ぶれのバンドのメンバーたちとのリラックスしたやりとり。
今回のバンドのメンバーは、
相棒・塚本 功氏のギター、ハッチ・ハッチェル氏のドラム、カジヒデキ氏のベース、上野まこと氏のサックス、レモン女史のコーラス。
ネタンダーズ、デキシー・ド・ザ・エモンズ、ブリッヂ、そしてワックワックリズムバンドと、90年代の個性派バンドの猛者揃い。
同世代の愉快な音楽仲間たちに囲まれ、朗らかで天真爛漫な小島さんでした。
大好きな曲を沢山歌ってくれて嬉しかったです。

という訳で、シングル盤紹介。

今年出た小島麻由美さんの様々なリリース作品の一つ、俗に《セシル三部作》とファンの間で呼ばれている1st~3rdアルバムまでの前後の期間に発表された音源、さらに未発表音源をこれでもかと惜しみなく網羅した4枚組のアンソロジー『セシルの季節 1995-1999』に於けるポニーキャニオンのオフィシャル通販サイトでの購入特典となるアナログ・シングルです。
33回転半のEP仕様。
収録曲はA面に『おしゃべり!おしゃべり!』『恋の極楽特急』を、B面にはその二曲のそれぞれのカラオケ音源を収録しています。
まずは『おしゃべり!おしゃべり!』。
デヴューアルバム『セシルのブルース』のオープニングを飾る曲。
彼方からドラムの乱れ打ちがフェイドインして、ブレイク。
小島麻由美登場!絶唱、そしてスキャットが響き渡ります。
体裁はジャズやスウィングを取っていますが、完全に心はパンクなんだと思います。
前のめりな演奏。猪突猛進。
50年代のロックンロールも愛する小島さん。
デヴュー当時のささくれだった理由なき反抗が音楽として有機的にバクハツしています。
スキャットを多用していますが、当時の渋谷系とは一線を画しています。
最近のインタビューでは当時、渋谷系に憧れていたと、本気かウソか判らないコメントをされていましたが。

もう一曲『恋の極楽特急』。
同じくデヴューアルバムから。
シングルカットもされています。
この曲も大好き過ぎる程大好き。
ライヴでも聴けて大感激だったのですが、もうこれまで何度リピート聴きしたかしれません。
何度聴いてもグッと来てしまいます。

冴えない事ばかりでも、オレンジの中央線の電車に乗って大好きな彼に逢いに行こう。
逸る心を、高鳴る胸の内をジャジ―で小粋な演奏に乗せて。
ちょっと気だるそうでやけっぱちな感じの歌いっぷりもクール。
ロックンロール。



ハートを締め付ける切ない旋律。
小島さんのソングライティングの非凡さが十二分にはっちゃけてます。
“極楽特急”というネーミングにもグッときました。
何故なら、当時エルンスト・ルビッチのスクリューボールコメディに夢中だったので、ピンと来ました。このタイトルのアイディアは当時から知り合いだったキリンジの堀込高樹氏からの影響だったと
『セシルの季節 1995-1999』の解説にありました。
そしてこのお二人の共作が今回初披露されたのですが、メチャクチャイイ曲なんです。
どうしてこんな名曲が世に出なかったのか不思議なくらい。
曲調がA&M調でモロにソフトロック歌謡のど真ん中で。
小島さんの音楽スタイルとは少し逸脱しているからという理由で、何となく発表しそびれてしまったのかもしれません。
とにかく今回日の目を見られて良かったと思います。
ホントに名曲なんだから!!!!!!
堀込氏ならではの捻ったセンスと小島さんのメロディメイカーぶりが高度にスパークしてます。
そして、
このアンソロジーのライナーノーツを担当されているのがロック漫筆家・安田謙一氏であります。
あー、僕が好きな人たちばっかり。
実に読みごたえがあります。セールスポイントです。
その安田さんとは先に述べたクワトロで終演後にお会い出来ました。
デヴュー当時から彼女の音楽をフォローしていた安田さんもライヴに満足そうでした。


小島さんのデヴュー時からすでに完成された才能。
とにかくカッコいいとしか言えません。

これからもチャーミングで、健康で、マイペースで唄い続けて欲しいと思います。
同世代のファンとして。

『セシルの季節《1995-1999》特典アナログEP』《SCCA-00020》〈作詞・作曲:小島麻由美/編曲:野崎貴郎・小島麻由美〉【2015】



Cover Songs

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: AWDR/LR2
  • 発売日: 2015/12/02
  • メディア: CD



セシルの季節  La saison de Cecile 1995-1999

セシルの季節 La saison de Cecile 1995-1999

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/07/22
  • メディア: CD



路上

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2014/12/03
  • メディア: CD



With Boom Pam

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2015/07/22
  • メディア: CD



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