『危い土曜日/キャンディーズ』 [邦楽女性アイドル70年代]
ハイ、どうも、
素敵な週末の呼び水、土曜日のシングルたちへ。
3回目。
5月最初の土曜日。
80年代のシングルが続きましたので、今宵は70年代の曲をどうぞ。
キャンディーズの3枚目のシングル。
『危い土曜日』。
もうすでにこのブログで紹介していると思っていたら、まだでした。
この曲も大好き!
『危い火曜日』というタイトルだったとしても好きになってたでしょう。
カッコ良すぎるイントロから引き込まれます。
70年代当時、アメリカでブラスロックが注目を浴びていましたが、
それに影響を受けたのでしょうか、
パンチの効いたアレンジです。
竜崎孝路氏によるもの。
ドラマーのハイハットのリズムに合わせ、低音を重視したホーンセクションの小刻みなブロウ。
そしてストリングスの高らかな響きに導かれ、3人の歌声が咲きます。
スーちゃんのひたむきな輝きに満ちた歌声を中心にランさん、ミキさんの華麗なるハーモニーが並走します。
荒くれたコンガのリズム、プリミティヴ。
躍動感あふれるサウンドに弾む若さあふれる歌声。
めまぐるしくドラマティックなメロディ展開。
リズムもテクニカルに変異。
疾走感のある演奏。
聴く者はひたすら、楽曲の猛威に振り回されるだけ。
実に刺激的。
土曜日の夜が内包する得体の知れない解放感が音楽となって、少女を大人へと誘惑します。
《危ない》ではなく、《危い》という表記も何だか通好みで大人っぽい。
作詞は安田かずみさん。
作曲はおなじみ、森田公一氏。
氏が手掛けた『あなたに夢中』『そよ風のくちづけ』の朗らかなムードから一転、怒涛のブラスロックへ。
Aメロ、Bメロ、そしてサビへと、どんどんエスカレートしていく高揚感がドラッギー。
スローもアップもなんでもござれ、キャンディーズの3人の歌唱表現の確かさ。
一糸乱れるコトの無いハーモニー、ダンス。
スーちゃんの“もぉっと~”がハートを抉ります。
彼女たちの動画を観ていると(見惚れていると)、時間のたつのも忘れてしまいます。
何なんでしょう。
この、映像の快楽。
時代を超越した美しさを感じずにはいられません。
どれだけ褒め称えても足りないほど。
アイドル史の最良で最高の瞬間が刻まれています。
リリースから40年近くたちますが、色褪せることがありません。
B面は『青春の真中』。
健康的で清涼感に満ちたソフトロック歌謡。
スーちゃんの純情一直線の歌唱に耳からとろけます。
70年代の少女マンガの様な。
ロマンティックでクリーミーなムード。
電子ピアノの音色がさらにドリーミー。
『危い~』と同じ作家陣による作品。
70年代も沢山の土曜日のシングルがあります。
今よりも週末への切望感がハンパじゃ無かった時代。
そのヴァラエティ度は80年代以上とも言えるでしょう。
お楽しみに。
それでは、はばないすさたでー。
『危い土曜日』《SOLB131》〈作詞:安井かずみ/作曲:森田公一/編曲:竜崎孝路〉(03’10’’)【1974】
タグ:土曜日のシングルたちへ。
またまた良い曲が続きますねぇ。キャンディーズはもちろん小さい頃からテレビで楽しんでいましたが、この曲に関してはリアルタイムでの記憶がなく、スーちゃんが亡くなった後に発売されたベスト盤のCDを買った際に聴いて知ったという感じです。そこで初めて知った曲の中では、この「危い土曜日」と「夏が来た!」が特に惹かれました。80年代のキラキラサウンドとはまた違った70年代らしいカッコよさ溢れる曲・アレンジですよね。
by いとぞう (2016-05-07 07:40)
>いとぞうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
結局キャンディーズは今も新鮮だという事に尽きます。
懐かしいけど新しい。
解散後もますます評価は高まるばかり。
凄いことです。
by 都市色 (2016-05-13 00:26)