『夢で逢えたら/井の頭レンジャーズ』 [邦楽ロック10年代]
こんばんは~、
下町のナポレオンズ(小柄な方)こと、都市色です。
ふたたび、今宵も春の夢逢えまつり、
ついに佳境へ。
前々回のシングルは大滝さんと達郎さんのダブルサイダーでした。
サイダーのCМソングをおふたりが過去に手掛けていた、
と言う意味ではないですよ奥さん。
今回取り上げるシングル盤も両面がお二人の楽曲で展開されてまーす。
そして主役は“井の頭レンジャーズ”!!
2013年、東京は武蔵野市の井の頭公園に集う地元の若者たちで結成された、
ジャマイカンスタイルのインストバンド。
プロデュースを手掛けるのは、かの高木壮太氏。
あの『荒唐無稽 音楽事典』や『プロ無職入門』の著者である鍵盤プレイヤー。
人呼んで、『日本のレニー・ブルース』。
あ、僕が勝手に呼びました。
失礼。
という訳でA面の『夢で逢えたら』。
ゴキゲンなロックステディの演奏に乗って繰り広げられる名曲。
ポップなメロディがさらにウキウキしてきます。
ドラムの佐藤メンチ氏とベースの藤村明星氏のコンビネーションのリズムの弾むビート。
オルガン奏者のいせや闇太郎さんのハモンドが陽気に鼻歌を歌っています。
この曲のインストはそれほど多くないのですが、多幸感溢れる演奏になってます。
プロデューサーの高木壮太氏はこのカヴァーをお亡くなりになった大滝さんに捧げています。
無論、この曲も『大瀧詠一作品集 Vol.3』に収録されてます。
B面は『クリスマス・イヴ』。
クリスマスソングのスタンダードもロックステディに。
眩い太陽の下で繰り広げられるような熱い演奏。
ギター担当の万助橋わたる氏のリズムカッティングが冴えわたり、
いせや氏のハモンドの調べは陽気なリズムの上でセンチメンタルに響かせます。
季節外れもなんのその。
イイ曲はイイ曲。
なんでもかんでもJ-POPを書き割りのボサノバにしたがる輩は多いですが、
ファンキーなロックステディに仕上げるのは井の頭レンジャーズだけでしょう。
そういえば、『クリスマス・イヴ』もカヴァーがとにかく鬼のように多いですね。
枚挙に暇がありません。
CD4枚組では済まないでしょうね。恐ろしい。
彼らの演奏を聴いていると、
まるで晴天の下、井の頭公園内をのんびりと散歩しているような朗らかな気分になります、ハイ。
懐かしい東京での生活の思い出が蘇って来たぞ。
このバンドはインストが主体ですが、ゲストに個性的なシンガーを迎えてのカヴァーソングも数々手掛けています。
それらをアルバム一枚にまとめた『SINGS !』もとってもお勧めであります。
カヴァーセンスも歌手の選定もグンバツ!
行楽のお供《BGM》にイイのではないでしょうか。
『夢で逢えたら』《PARK-1005》〈作曲:大瀧詠一〉(02'39'')【2015】